2022年9月7日に大阪にあるコインロッカー販売・保守グローリーサービスの元社員が逮捕されました。
なんと総額23億円にもなる横領が逮捕の理由です。
今回の記事では、元社員の名前や年齢、横領した金の使い道などについて調べました!
23億円もの横領事件が発生!グローリー元社員
大阪府警天満署は2022年9月7日、大阪市北区にある「グローリーサービス」の口座から約3億9千万円を送金し、着服したとして業務上横領の疑いで元総務課長代理の多田兼司容疑者を逮捕したことを発表しました。
共同通信社によると、逮捕容疑は2021年12月から2022年2月にかけて、ネットバンキングを利用して約3億9千万円を32回に分けて、自分の口座に不正送金した疑いであるということです。
大阪府警天満署によると、多田兼司は容疑を認めているようです。
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グローリーによる発表は?
券売機や両替機を製造する大手メーカーの「グローリー」は2022年3月14日に、子会社の「グローリーサービス」の元従業員である多田兼司が13年間で約21億円を横領していたことがわかった、と公表しています。
このたび、当社の元従業員(本年3月11日付で懲戒解雇処分)により金銭の横領(以下「本件不正行為」という。)が行われていた事実が判明いたしました。
このような事態が生じたことは非常に遺憾であり、お客様をはじめとする関係者のみなさまに多大なるご迷惑とご心配をおかけいたしますことを深くお詫び申しあげます。
引用:グローリーサービス
また、多田兼司は2022年3月11日付けでグローリーサービスを懲戒解雇処分されています。
事件を受けて、グローリーサービスは田中英登社長らグループ内計4人の報酬を減額する処分を発表しています。
親会社のグローリーの尾上広和会長と三和元純社長は報酬の50%を3カ月間、自主返納しました。
報酬を自主返納したのは尾上会長らを含め、グローリーの役員14人にもわたりました!
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事件発覚の経緯は?
報道によると、多田兼司が横領を始めたのは2009年からなのだそう。
そして、2020年に入ってから横領額が急増していったようです。もともとは親会社であるグローリーが導入した「キャッシュ・マネジメント・システム」にありました。
このシステムを利用して、子会社グローリーサービスの経理を担当していた多田兼司が、子会社の預金から自分の口座にお金を振り込んだようです。
グローリーサービスの金庫から売上金を着服したり、インターネットバンキングを利用して計352回も送金を行っています。
結果として、横領したお金は23億円にものぼると言われているんです。
およそ13年間にもわたって、横領していたんですね。
横領の発覚を免れるために、預金残高証明書や多田兼司自身が付けていた帳簿を改ざんするなどして隠していたようです。
ただ、2020年に親会社グローリーが子会社への送金が急激に増えたことから調査したところ、多田兼司による横領が発覚したんだとか。
長年にわたって、多田兼司に経理業務を一任し、出入り金をチェックする仕組みがなかったことが今回の横領事件の被害を拡大させた原因です。
経理担当者のローテーションなどで防げていた事件なのかもしれませんね。
親会社のグローリーはこの横領事件を受けて、関係者にお詫びし、社内調査委員会による調査結果から、再発防止策を実行していくことも発表しました。
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【犯人】多田兼司元総務課長代理の顔画像とFacebookや自宅は特定?
23億円もの大金を横領し、逮捕された多田兼司についてわかっていることをまとめていきます。
名前 多田兼司(ただけんじ)
年齢 49
住所 兵庫県高砂市
職業 無職
多田兼司は2005年(32歳頃)にグローリーサービスに中途入社し、経理をほぼ1人で担当していたようです。
そして、入社10年後の2015年に総務課長代理に昇任し、2021年4月からは姫路事務所長も兼務していたようです。
2009年ほどから横領を始めたということでしたので、入社後4年目から徐々に着服していたんですね。
多田兼司の現在の住居は、兵庫県高砂市ということで、多田兼司が横領を働いたグローリーサービスの本社がある大阪府北市まで車で2時間ほどかかります。
ただ、所長をしていた姫路営業所までは車で30分ほどでした。
事件当時から高砂市に住んでいたかはわかっていませんが、通勤できない範囲ではないので、当時から住んでいた可能性が高そうです。
また多田兼司の顔写真について調べてみましたが、現在までのところ画像は上がってきていません。
FacebookなどのSNSもアカウントは見つかりませんでした。
多田兼司の家族に関する情報も特にありませんでした。
横領して使ったお金はどこへ?
警察の聴取に対して、多田兼司は横領したお金のほとんどを競馬に使ったと述べています。
グローリーによると、本人からのヒアリングで17億円もの大金を競馬に使っていたことを発表しています。
しかし、多田兼司から会社に返還されたお金は2022年3月時点で7000万円ということですので、20億円以上が返還されていないことがわかります。
大半は競馬で負けているということになりそうですね。
業務上横領罪とは?
会社から業務をする上で預かっているものを無断で使ってしまった時に適用されるようです。
企業法務ナビによると、
「業務上自己の占有する他人の物を横領した者は、10年以下の懲役に処する。」
ということでした。
ただし、一部の横領については、業務上横領罪の時効(7年)がすでに成立しているようです。
その部分については、罪に問うことができないので、大阪府警天満署は時効にかからない横領分についての裏付け捜査を進めていっているということでした。
まとめ
今回の記事では、元総務課長代理の多田兼司(49)が23億円を横領したことについて調べました。
2009年から横領を始め、2022年3月にグローリーを懲戒解雇されていました。
横領した金のうち17億円は競馬に使っていたこともわかっています。
時効となっていない部分の横領について今後詳細が明らかになっていくはずなので、注目していきたいですね。